2015年11月からこのシステムはMac Mini (CPU Intel Core i7 2.6 GHz）に更新されました。
計算速度が向上した結果、実行時に表示されるメッセージでの計算終了までの待ち時間についての記載については、およそ半分程度と考えてください。
世の中には便利なオープンソースのシミュレーションプログラムがいくつもあります． ところが，プログラムが公開されているとはいっても，実際にそれを動かそうと思うと， 入力データはどうするか，DEMはどのように与えるのか，結果はどう読むのか，等々，課題は山積です． 慣れた者でないと簡単には動かせません，ましてや火山噴火に直面してからあわてて使い始めても思うように使えないのが現実です．
このサイトでは，それらのシミュレーションプログラムへの，データの入力をサポートするとともに，結果の図化と地図への投影を自動的におこないます．火山や防災に関心と興味を持つ者が，シミュレーションをちょっと使ってみたいという場合に対応するために，このサイトをもうけました．
このサイトは特別なハードウエアとソフトウエアは使っていません．ハードウエアはMac Mini (CPU Intel Core 2 Duo 2.66 GHz），必要なソフトウエアは，Apache2, Perl, ImageMagick, Gnuplot, gcc, GMT, Ghostscriptで，すべて様々なプラットホームで動作可能なフリーウエアです．ですから，このサイトでシミュレーションプログラムを試用してみて，気に入った場合には，是非，自分でシミュレーションを行えるPC環境を立ち上げることをお勧めします．パラメタを振ったいくつもの計算を自動的に行うには，やはり自前のPC環境のほうが便利だと思いますから.
管理人はUNIX(Linux ＆ MacOSX)は普段つかっているので，その範囲ならば，システム立ち上げについて多少は質問に答えられると思います．また，このサイトのシステムで使っているCGIスクリプトは，二次配布を行わないという条件のもとで提供可能です．管理人はbasic世代なのでオブジェクト指向のプログラムコードを書くのは苦手です．そのため読みにくいスクリプトではありますが，とりあえずは動作しているので，少しの移植作業で新たなシステムでも動くようになると思います．
- 溶岩流シミュレーション
- Ishihara et al.(1990)*のプログラム，および，火山噴火災害危険区域予測図作成指針**に基づく．Fortaranで書かれたオリジナルをPC用にC言語に移植．
* Ishihara , K., M. Iguchi, and K. Kamo (1990), Numerical simulation of lava flows on some volcanoes in Japan, in Lava Flows and Domes, ed. J. Fink, pp. 174-207, Springer, New York.
** 火山噴火災害危険区域予測図作成指針（国土庁防災局，平成４年）
- Ishihara et al.(1990)*のプログラム，および，火山噴火災害危険区域予測図作成指針**に基づく．Fortaranで書かれたオリジナルをPC用にC言語に移植．
- 火砕流シミュレーション
- Malin and Sheridan (1982)*** によるエネルギーコーンモデルを用いて，C言語で作成
詳しくは東京大学地震研究所REALVOLCプロジェクトのエネルギーコーンモデルの概要のページを参照．*** Mali, M.C. and Sheridan M.F. (1982) Computer assisted mapping of pyroclastic surges, Science, 217, 637-639.
- Malin and Sheridan (1982)*** によるエネルギーコーンモデルを用いて，C言語で作成
- 降下火砕物シミュレーション
- Connor et al. ****によるTephra2を下記からダウンロードしコンパイルして使用．ただし，高層風のデータとグリッドデータについては，本サイト独自の制限がある．
Tephra2そのものを発表した文献は適当なものが見当たらないので，以下のサイトを参照のこと．**** Connor, L., C. Connor, C. Bonadonna, L. Courtland
vHubのtephra2のサイト on line シミュレーション可能．プログラムダウンロード可能．tephra2を使った研究成果リストあり
Tephra2のFAQサイト Tephra2の作者によるFAQ
Tephra2 Users Manual Tephra2のGUI作成者によるManual
- Connor et al. ****によるTephra2を下記からダウンロードしコンパイルして使用．ただし，高層風のデータとグリッドデータについては，本サイト独自の制限がある．
- 溶岩流シミュレーションに使用するDEMは，国土地理院が発行する，数値地図10ｍメッシュ（火山標高）CD-ROM版に収録された26火山（雌阿寒岳，有珠山，岩木山，秋田焼山，岩手山，秋田駒ヶ岳，鳥海山，蔵王山，安達太良山，磐梯山，那須岳，草津白根山，浅間山，焼岳，富士山，東伊豆単成火山群，伊豆大島，三宅島，鶴見岳，由布岳，くじゅう連山，阿蘇山，雲仙岳，霧島山，薩摩硫黄島・薩摩竹島，諏訪之瀬島）に加えて，国土地理院基盤地図情報ダウンロードサービスの基盤地図情報数値標高モデル (JPGIS形式・10m全国)からダウンロードして必要部分を切り出した29火山（知床硫黄山，羅臼岳，大雪山，十勝岳，北海道駒ヶ岳，樽前山，恵庭岳，渡島大島，十和田，鳴子，吾妻山，栗駒山，榛名山，新潟焼山，乗鞍山，白山，御岳，箱根山，天城山，神津島，新島，式根島，八丈島，青ヶ島，硫黄島，大山，桜島，開聞岳，硫黄鳥島）について，シミュレーションがおこなえるよう整備した．
- 数値地図10ｍメッシュ（火山標高）のデータはもともと国土地理院発行の5千分1及び1万分1火山基本図に描かれている等高線を数値化して作成してあり，南北及び東西方向にそれぞれ10m間隔で分割して得られる各方眼の中心の標高がLEM形式のテキストファイル(標高10cm単位)として記録されているので，このデータをシミュレーションプログラムで扱いやすいようにメートル単位に変更し,さらに四隅の緯度経度情報を付加したデータファイルを作成した．南北と東西の点数はもともとのCD-ROMに格納されていたデータと同じである．富士山だけは，東西3999点南北4799点とファイルサイズが大きく，シミュレーションプログラムの配列サイズにおさまらないため，領域を9個に分割した．
- 基盤地図情報数値標高モデル (JPGIS形式・10m全国)のデータは，1つのファイルが標高2次メッシュ地図（7分30秒×5分）の領域を1125×750のセルに分割したデータ（緯度方向経度方向ともに0.4秒メッシュ）である．このため，まず対象とする火山を中心にして緯度経度で＋−10分幅の矩形領域が確保できるように，ファイルの連結を行った．次に，そこから南北10分東西10分の矩形領域を切り出し，さらに10mメッシュになるように再サンプリングを行った．再サンプリングの方法は，新格子点に近接する旧格子点4点の標高値に，新格子点からの距離による重み付けをして荷重平均することによって新格子点の標高を与えた．
- Apache2 (WWWサーバー）
- Perl (CGIスクリプト）
- gcc （シミュレーションプログラムのコンパイル用）
- ImageMagick （シミュレーション結果の図化用）
- GMT （シミュレーション結果の図化用）
- Gnuplot （シミュレーション結果の図化用）
- Ghostscript （シミュレーション結果の図化用）
- Google Maps Javascript API v.3 （Javascriptのオンライン関数，Google Map表示用）
- 溶岩流シミュレーション（栗駒山）
- 溶岩流シミュレーション（開聞岳）
- energy coneシミュレーション（雲仙普賢岳）
- tephra2シミュレーション（雌阿寒岳）
- tephra2確率シミュレーション（浅間山）
- yasuda_at_eri.u-tokyo.ac.jp
_at_部分を＠にかえてください．