走査型超音波顕微鏡

(Scanning acoustic microscope: SAM)

・使用目的
光学的に不透明な試料の内部観察や微小試料の弾性波速度の測定などに使われている。

・原理
試料に数百MHzの超音波を投射して反射音波の強度測定を行う。音響レンズによって収束させられた超音波によって、数ミクロン程度の微小領域の観察が可能。音波の反射強度は物質の結晶構造や化学組成によって変化する。したがってこの反射波強度から物質の様々な情報が得られる。反射音波といっても試料の表面から跳ね返ってくるものばかりではなく、いったん試料内部を伝わって内部の不均質面で反射して戻ってくる反射波も存在するので、こうした反射波強度を解析することによって、光学的や電子的には見えない試料の内部を観察することも可能である。