電子線マイクロプローブ

(Electron probe micro analyzer: EPMA)

・使用目的
岩石中の鉱物など微小領域の化学組成分析に使用。
日常的には岩石を構成するSi, Al, Mg, Fe, Ca, Na, Ti, Mn, K, P, Ni, V, Crなどの主要元素の測定に用いられている。原理的には1000ppm程度以上の存在量があれば原子番号6のCから原子番号92のUまでの元素の測定が可能だが測定は容易ではない。

・原理
物質にX線や電子線などのエネルギーを照射すると、その物質がもつ原子に固有の波長をもつX線(特性X線)が発生することが知られている。数ミクロンから30ミクロン程度の領域に電子ビームを照射し、試料から出てくる着目原子に固有な特性X線の強度を測定することによってその原子の存在量を決定する。SEM装置も組み込まれているので、数ミクロン程度の微小領域を観察しながらその部分の組成が測定できる。